東京物語・・・若さ故・・・別れ | 「アンチカリスマ」の徒然なるままに・・・

東京物語・・・若さ故・・・別れ

別れは突然にやって来る・・・。


数ヶ月前借りた部屋は、埼玉の朝霞市の大通りから入った暗い闇の中にあった。

いつものように銭湯から帰った後、ちょっとした事で喧嘩になったのだ。そして、何が何だか判らない内に、彼女は別れを告げた。恐らく、きっかけが少し早かっただけの事だったのかもしれない。


その後、彼女のアパートには、例のヤツが居座り、何度ドアを叩いても開けてはくれなかった。


ある夜、どうしても話がしたくて、彼女のアパートに行った。ドア越しに聞こえてくる耐え難い彼女の声。最も聞きたくない声を聞いたショックで、胸が張り裂けそうになった。

数分後、ヤツが共同トイレに行く為にドアを開けた隙に、彼女の部屋に入り込んだ。カギを掛け、ヤツを締め出す。彼女は驚きの顔で声も出せない。行き場の無い怒りに震える自分自身。その怒りは、台所の包丁を手にするほどにまで・・・。

それほど彼女が好きだった。