東京物語・・・若さ故・・・新しい恋 | 「アンチカリスマ」の徒然なるままに・・・

東京物語・・・若さ故・・・新しい恋

都心部のビルの中の大型店を経営する社長の家は大田区にあり、古くて大きかった。当時、そこには8人ほど住み込んでいた。

1階の20畳ほどの練習場の壁に作りつけられた2段ベッド。男(他にも6人ほどいたと思う。)は、その布団1枚分のスペースが自分の占有面積。(女は3人ほどで4畳半を使っていたと記憶している。)ベッドの枕元には本棚。上京するにあたり、手持ちの荷物は布団袋1つだけ。布団と洗面道具とラジカセ。ココから自分の生活が始まる。質素だった・・・。


東京での生活は慌しく、時の流れが非常に早く感じられた。やらなければならない事が山積で、高校生気分は、どんどん抜けていった。

毎日、専門学校に通い、学校が終わるとお店に直行。夜までの仕事をこなす。日によっては遅くまで練習会。徒弟制度の最後の世代だったのかもしれない。


人は、非日常体験の中で恋愛に陥ったりするらしい。自分にとって、東京での生活は非日常・・・。専門学校には同じような境遇の男女がひしめいていたのだから、その中で成立するカップルも少なくはなかった。勿論、自分もその一人だった。